二つの世界遺産・銀閣寺と西芳寺の共通点と、その魅力に迫ってみよう！

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西芳寺

世界遺産に登録をされている銀閣寺と西芳寺の両方を訪れてみると、なんとなく似ているなと思われる方もいらっしゃることと思います。

場所も歴史も異なる銀閣寺と西芳寺ですが、それには共通する美しい庭があります。

今回はそんな二つの世界遺産の銀閣寺と西芳寺についてご案内をしていきたいと思います。

銀閣寺

銀閣寺は、正式名称を慈照寺といい、銀閣寺を創建したのは室町幕府８代将軍の足利義政です。

義政は祖父である足利義満が建てた金閣寺を参考にして、東山文化の代表ともいわれる東山山荘を造営しました。

銀閣寺のシンボルともいえるのが観音殿です。また庭に佇む美しい白砂の向月台、波紋を表現した銀沙灘も見所の一つです。

また銀閣寺の特徴は、池泉回遊式庭園で、この庭園は特別史跡、特別名勝にも指定されています。

一方西芳寺は、庭園内を約120種類の苔で覆われていて、まぶしいくらい輝いている緑のじゅうたんを敷き詰めたような美しさを楽しむことができ、別名苔寺ともよばれています。

歴史も異なる二つの世界遺産ですが、銀閣寺の中を歩いてみるとどこかその苔の絨毯が敷き詰められた美しい庭にその共通点に気づかれる方もいらっしゃるでしょう。

西芳寺

実は足利義政が応仁の乱の後に、銀閣寺の庭を西芳寺と同じように作ることを理想としていました。

そのため、義政は自ら西芳寺に出向きその意匠の凝らされた西芳寺を学び、長年かけて自らが作った庭が、銀閣寺の池泉回遊式庭園であるのです。

このことは歴史的書物の中の『蔭涼軒日録』にも詳しく記載がされており、義政は石や木々まで自ら運んでいたというから驚きです。

またこれほどまでに位の高い将軍が、自らの足でなんども西芳寺を訪れたことには、銀閣寺の庭園をつくることへの強いこだわりが伺えます。

やはりなんといってもその一番集大成ともいえるのが、モスグリーンの絨毯のような美しい苔の庭といえるでしょう。

太陽の加減によって、さまざまな緑が楽しめるのも苔の庭ならではです。

また苔の庭だけではなく、滝や東求道前の白鶴島石組、石橋などにその西芳寺から学んだことが投影されています。

また銀閣寺の中には相君泉とよばれる泉があります。

これは西芳寺の坐禅石と龍淵水の構造を模したものといわれています。

このように義政の庭園の細部までの細かいこだわりには強い感銘を受けます。ぜひ西芳寺と銀閣寺、両方とも訪れてその魅力を感じてみてくださいね！

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