龍安寺の歴史とは・・・
「龍安寺の石庭」は京都の中でもハイライトとよばれるほどに、メジャーな観光名所となっています。
龍安寺は、室町幕府の管領で応仁の乱の東軍総大将であった細川勝元が徳大寺家の別荘を譲り受け、1450年に妙心寺の義天和尚を開山とし禅寺に改めた禅寺です。
応仁の乱の際に創建されましたがその後に焼失してしまい、1488年に復興されました。
その後も何度となく火災にあい、西源院の方丈を移築したものが、現在の方丈となっています。
龍安寺の周辺には、金閣寺、等持院、仁和寺が立ち並んでおり海外からの観光客も含めて非常に人気のあるエリアとなっています。
龍安寺の石庭とは・・・
しかしながら実はこの龍安寺の石庭は、その庭をつくった意味や、作庭者、作庭年もわかっておらず、非常に謎に満ちていることから、様々な物議を醸しだしながらも多くの人を魅了しています。
そのため「虎の子渡し」「七五三の石組」「黄金分割」などと言われ、様々な観点からその龍安寺の石庭の意義などについて論議が起こっています。
三方を築地塀に囲まれた枯山水の平庭の白い砂の上には15個の石を配されています。
庭といっても幅22メートル・奥行き10メートルと比較的小さい長方形の敷地ですが、本堂の縁側にはたくさんの人達がいつも賑わいをみせているのです。
砂と石以外は特別になにもないシンプルな龍安寺の石庭ですが、それだからこそこの庭園が何か私たちに伝えたいメッセージがあるのではないか・・・とその答えはもしかすると一人ひとりココロにゆだねられているのかもしれません。
龍安寺の石庭の見解とその意義
十五個の石は五個、二個、三個、二個、三個という五つのグループに分かれています。
その角度から十五個の石の内一個が他の石に隠れるというとても不思議な配置をしています。
作者がこの石を配置した意図については実にさまざまな想像がなされており、何が正解といえるか、その答えはないのです。
諸説あるなかでも、15という数字は月の満ち欠けからきたもので、東洋の世界では「完璧」や「完全」を意味しているともいわれています。
どこからみても龍安寺の石庭の石は14個しかみることができません。
つまり一つ足りない「不完全」なのです。
この不完全こそ自分自身を見つめて、常に足りないものを見つめ、そして今の自分に常に感謝するココロを忘れてはならないことをその石庭からメッセージとして託されているような気がしてならないものです。
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