奈良・吉野に山奥に佇む『金峯神社』のその由来と歴史的背景を学ぼう！

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奈良・吉野に山奥に佇む『金峯神社』のその由来と歴史的背景を学ぼう！

金峯神社への道

『紀伊山地の霊場と参詣道』の一つに奈良の吉野山があります。

ここには日本一の桜の名所として、そして新緑の季節にはハイキング、秋の紅葉、冬の銀世界と四季折々に異なる顔を見せてくれるのもまたその魅力の一つです。
吉野大峰吉野山、金峯山寺、大峰山寺、吉野水分神社、吉水神社、金峯神社が吉野には世界遺産として登録をされていますが、その中の奥千本に佇む『金峯神社』についてご紹介していきたいと思います。

ロープウェイ吉野山駅を下車してから約2時間の標高の高いところにあります。登山が苦手な方はバスでも途中までアクセスすることが可能です。

金峯神社の由来とは・・・

金峯神社からの吉野山

金峯というのはこのあたりから大峯山へかけての総称のことをさします。

この神社は金山彦命を祀る吉野山の総地主の神で、『一名』金精明神といって古くから信仰を受けてきた延喜式内社でもあります。

実はこの金峯（きんぶ）の由来はユニークないわれからきています。

古来地下に黄金の鉱脈があると信じられていて、宇治拾遺物語やその他の書物にも、この山に登って黄金を得たという話があります。

宇治拾遺物語に男がこの山で黄金を取り、金箔を売っていたが祟りによって、死んだという話があります。

これは仏教逸話として、金峯山は黄金浄土であるという観念からうまれたものなのです。

地元の方たちには、別名「金精明神」、「愛染の宮」と呼んで親しまれています。金とは太古の昔から憧れのものであったのですね。

歴史的書物にも登場する金峯神社

金峯神社の鳥居

金峯神社の周囲は杉の古木に覆われていて、どこか貫禄のある神社です。

山深い中にあるため吉野の山脈の眺めがとても美しい場所でもあります。

実は金峯神社の手前にあるのは二の鳥居とよばれるもので、一の鳥居は200メートルも下にあり離れています。

金峯神社の本堂

この一の鳥居から二の鳥居まで間の道はとても勾配が急な坂が続きますが、それが修行の道なのかもしれません。

金峯神社は中世以降は修験道の修行場としても利用されていました。かの有名な藤原道長も祈願したこと『栄華物語』の中に記しています。

金峯神社の周辺も見どころが満載

義経の隠れ塔への道

左の小道を下ったところにある建物は、隠れ堂といって、ここは大峯修行場の一つで、この塔に入って扉を閉じると中は真っ暗になります。

そこで神官の先導に従って『吉野なる深山の奥の隠れ塔　本堂空すみやかなり』と唱えながら境内を巡ったといういいつたえがあります。

文治元年（285年）、源義経がこの塔に隠れ、追っ手から逃れるために屋根を蹴破って外に出たため、『義経の隠れ塔、蹴抜けの塔』ともいわれています。

簡素なお堂ですが、この真っ暗な闇の中で邪気や俗気を払っていたのですね。

隠れ堂までの道はどこか熊野古道と同じような神々しい雰囲気があります。

この高野山から熊野までどこか通じるものがあること肌で感じる瞬間でもあります。

金峯神社も隠れ堂もコンパクトな神社ですが、奥深い歴史を知っていればきっと見応えのある神社なのでよりじっくり味わってみてくださいね。

金峯神社への道

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