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屋久島の歴史とは・・・

屋久島

屋久島を訪れ、縄文杉を見るとこれほどの大木が天災や災害からものがれ、屋久島の歴史の奥深さには感心させられるものがあります。

 

今回はそんな屋久杉の歴史について考えてみたいと思います。

 

実は屋久島の屋久杉は、古くから人々の信仰として息づき、信仰の対象としていたため、屋久杉は伐採をされることがなく大切にされていた時代もその昔あったのではないかと考えられています。

 

しかし時代の推移とともに、歴史的にも屋久杉が伐採された時代も屋久島にはあったのです。


屋久杉が伐採された安土桃山時代の歴史とは・・・

屋久島

 

時は安土桃山時代、戦国時代の天下、屋久島もその例外ではありませんでした。

 

そのため当時勢力をあげていた島津氏が強大になり、さらに天下統一がすすめられる時代になるとそれに伴い、建築のために屋久杉が伐採される事業が進むようになりました。

 

五百年余り前と推定される切り株が屋久島ではたくさん確認されています。

 

江戸時代に入ると、屋久島を支配した島津氏によって、江戸初期の屋久杉は年貢としても活用がされるようになり、幕末までになんと5割から7割の屋久杉が伐採されたといいます。

 

歴史を感じさせる屋久杉は歴史的にみても貴重な資源であったに違いありません。

 

当時伐採をされた木もこの当時は今では生まれ変わり、若い屋久杉が誕生して、小杉とよばれて今では親しまれています。

 

屋久島で小杉をみかけたら江戸時代の名残を感じてみるのもよいかもしれません。


屋久杉と近世時代

屋久島

 

明治時代になると屋久島は国有化されるようになり、大正時代にはそれはより強固なものとして確立をしていきました。

 

「国有林経営の大綱」とよばれる憲法が制定され、国による事業が本格的に進められました。戦後は経済成長のために森林伐採が広く進められ、昭和30年代には大量に伐採されました。

 

しかし一方でこの特殊な生態系をもつ屋久島の杉を伐採することについての意義を申し立てる声も多くきかれるようになりました。

 

大量伐採がおこなわれる一方、自然を守る動きも活発になりました。そのうえ、経済発展の結果、輸入材が増え、昭和40年代後半から国有林事業が大幅に縮小されました。

 

その後昭和時代の後期になると、生態系を保全する活動や法律が制定されるようになりました。

 

そして世界遺産に登録をされた今、屋久杉は伐採をされることが禁じられています。

 

しかしながら台風などでなぎ倒されてしまった屋久杉を回収して、屋久島の特産品として木材を使った土産品などに職人の手によって有効活用がされています。

 

屋久島は今大切に保護され管理がされるようになりましたが、それはたくさんの歴史的変遷の、長い歳月をかけてここまでたどりついたことでしょう。

 

屋久島を訪れた際には、きっと一人ひとりの心がけが美しい屋久島を守っていくに違いありません。


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